「未来よ こんにちは」を観ました
少し時間ができたので映画館に行きました。
「未来よ こんにちは」は私と同い年のミア・ハンセン=ラブ監督作品なのに
主人公がベテラン女優イザベル・ユペールという50代の女性を描いた作品とあって期待に胸膨らませチケットを購入。
ヌーベルバーグの頃から続くフランス映画特有の叙事詩的なカットの切り替えに室内でも屋外でもない縁側にいるような気持ちで淡々と事柄が羅列されていきます。
日本映画だと主人公の心情や表情を少し長めに映すことってよくあると思うのですがとにかく淡々と進んでいきます。決して無表情とか気持ちがない訳ではないのですが、運命に抗えないとはこういうこと?というほど残酷に切り替えられていきます。
彼女は劇中で高校哲学の教員でしたが、哲学についての描き方は荒削りで女性の監督らしい生煮えの豚肉のようでした。きっと俯瞰的に見えておらず自身の気持ちもあの中で移り変わる状況をまとめきれていないのかな、と感じます。
そして主人公にとって心境の変化が起こったのかな??と思うくらいあっけなく物語は終わります。彼女に自分を投影してどうというよりは彼女という人が愛おしくなるような映画です。