石灰屋 -ISHIBAIYA-

こんにちは。生活感のあるものを探してうろうろしています。

「私は夢中で夢をみた」を読みました

 石村由起子さんという方がNHKに出演されていました。奈良で雑貨とカフェのお店を25年前に始められたそうです。現在では人気店になり、ギャラリー、ホテルなどを手がけられている生活文化コーディネーターが職業だそうです。

 

 その番組を観て、うさぎのように耳がピンとしました。というのも、彼女のバックボーンに祖母からの教えがあることに共感(おこがましいとは思いますが)したからでした。

 

 

 彼女はある日、突然お店を始める事になりました。その時は主婦だったのですが一念発起し、内装、メニュー、雑貨までありとあらゆる事をやり抜いてしまったのですからとんでもない方です。

 

 彼女の原風景とも言える祖母の教え、思い出、味、形、色、段取りに至るまで我が事のように思い出せました。私の祖母は健在ですが、認知症と足が都合が悪いので以前のような働き者の姿はもう見る事は出来ません。元気な頃はとにかくよく働く方でした。

 

 祖母はとても器用で畑の作物は魔法のように育ちます。じゃがいもの皮なども非常に薄く剥く事が出来、私が分厚く剥くとよく怒られたものでした。どこもかしこも設えが完璧で、自分も大人になったら祖母のようになれると思っていました。

 

 憧れであり、かけがえのない空間であった祖母との暮らしを石村さんは大切にし、リフォームしておられます。なぜあそこまで潔く決断出来るのか、そしてきめ細やかな事を続けられるのか、本を読んでいる間中心が鼓舞していました。

 

 ものを大切にする気持ち、人をお迎えする気持ち、今私はサービス業についていますが、特定のサービスのみ提供していて相手の事や思いやりが足りないような気がしました。そしてきっと、いろいろな事を難しく考えすぎているのだと気付かされました。

 

 本当に大切なものはすごくシンプルなものだと祖母は教えてくれたのに、離れて暮らしているうちに忘れていました。そんな事を思い出させてくれる本でした。

 

リンク先は石村さんが始められた本・カフェ・ゲストハウスのリンク先引用です。

books.bunshun.jp

www.kuruminoki.co.jp

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